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議事録 2012年7月13日(金)  文責:間篠

【大テーマ】
 ポスト・ボイヤーの大学教授論

【目標】
 学会発表ないしは学会誌への投稿

【夏休みの課題】
・課題文献の通読
E.L.ボイヤー著、有本章訳『大学教授職の使命―スカラーシップ再考』、玉川大学出版部、1996年。Ernest L. Boyer, Scholarship Reconsidered: Priorities of the Professoriate, Jossey-Bass, 1990.を通読し、各自の視点からボイヤーを徹底批判。
※原著は三田にない(!)ようです。図書館への購入希望は出しますが、夏休みに読むには各自購入する必要がありそう。中古なら2000円せずに買えるようです。
・文献リストの作成
  解説(簡単な紹介、どんな文脈でその文献が出てきたか)を添えて、このサイトに随時アップする。文献リストのクロスレビューのために、8月4日(土)、9月1日(土)の2回、院生で集まる。場所・時間は未定。

【秋学期の授業の計画】
最初の2回:ボイヤーの批判とそれに基づく文献リストの提示
年内10回:提示された文献を読み、議論(議論だけの回もあり)
年明け2回:まとめ

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最初の投稿が出ればあとはどんどんリストがアップされていくだろうという期待を込めて、ひとつ目の文献投稿です。

・Pat Hutchings, Mary Taylor Huber and Anthony Ciccone, The Scholarship of Teaching and Learning Reconsidered: Institutional Integration and Impact, San Francisco: Jossey-Bass, 2011.
 カーネギー教育振興財団による、scholarsihpに関する最新の著作。ボイヤー後のカーネギー振興財団でどのような議論がなされてきたのかということを確認するための資料の1つとして、ある程度の重要度はあるだろうと思います。ただ、scholarship of teaching and learning(以下SoTL)が問題の中心であり、scholarshipそのものを問うようなものではなさそうです。
 それでも第一章(Why the Scholarship of Teaching and Learning Matters Today
)は読む価値があるだろうと思います。カーネギー教育振興財団の研究に参加している人間によるSoTLの捉え方と、既に読んだGeigerやBrintの捉え方とは異なるところもあるだろうと思うので。
 なお、この本は三田に所蔵あり(旧館B@377.253@Hu2@1)。また、下記サイトで目次と第一章をダウンロードできます。
http://www.carnegiefoundation.org/publications/the-scholarship-teaching-and-learning-reconsidered-institutional-integration-and-impact

・その他Lee Shulmanの著作
 具体的に読むべきリストは今後アップしていこうと思いますが、ボイヤーの後を継いだShulmanが、ポスト・ボイヤーを考える際の最重要人物であることは確かです。まずはShulmanに関する重要な著作を取り出し、それに対する言説を探すというのがよいかもしれません。