大学における「知識」とはなにか、という観点から図書を挙げてみようと思います。
当初、「知識」の機能や性質についてみてみたら面白いかな、と思ったのですが、観点が絞れなかったので、ひとまず「知識とはなにか」という包括的なくくりにしました。
・ヤーロスラフ・ペリカン著・田口孝夫訳『大学とは何か』、法政大学出版局、1996年.
第二部に知識に関する章が複数あります。
第7章「大学の任務」、第8章「研究による知識の進歩」、第9章「教育による知識の拡大」、第10章「知識と職業的技能との関連」、(第11章「死者の才能の防腐保存」)、第12章「出版による知識の普及」。
・スティーヴ・フラー著、永田晃也、遠藤温、篠崎香織、綾部広則訳『ナレッジマネジメントの思想 知識生産と社会的認識論』、新曜社、2009年.
著者の主要な関心は大学。「マネジメントの考え方が知識に対して何の役に立つのかと問う(7頁)」とのことですが、「知識」について多く頁が割かれており、大学における「知識」を考えるうえで役立つのでは…と考えました。
前篇を通して触れていますが、とくに第二章「知識を問題にする–哲学、経済学、法律」が参考になるのではないかと思います。
以上です。よろしくお願い致します。
富塚