慶應にいる最後の一年間ですので、慶應に関するものを少し勉強させていただきたいと思います。
『福澤諭吉著作集』を中心に、彼の学問観を探っていきたいと考えております。今の段階はまったく深く読んでいないが、その第5巻『学問之独立 慶應義塾之記』(慶應義塾大学出版会株式会社、2002年)を読みたいです。予備理解として、以下の論文を読む必要もあるかなと思い、羅列しました。
1.牧野吉五郎「福沢諭吉における啓蒙の性格ー文明国家の形成と学問勧奨の面から」『東北大学教育学部研究年報』第9集、1961、237-268。(日本の近代化の要請にこたえる福沢の文明国家形成論が何を意味し、そのために必要とされた「実学」がなんであったか。そして、彼の学問勧奨の態度に変化の背後に、進歩主義に導かれた議論の本位観がある。)
2.崔淑芬「福沢諭吉の『学問のすすめ』と張之洞の『勧学篇』」『筑紫女学園大学紀要』14、2002、149-168。(日本の西洋文明の先覚者と中国洋務派の代表人物の著作を、西洋文明論と教育論の二点から、相違点を取り出した。)
3.平山洋「『学問のすすめ』と『文明論之概略』 」『近代日本研究』 25、2008、97-123。(二つの著作の関係を、時系列から分析した。)
4.慶応義塾『慶應義塾百年史. 別巻, 大学編』2008。